こんにちは、親の老後と実家ナビの佐々木です。

親の老人ホーム入居が決まると、施設の手続きや引っ越し準備と同時に、実家の家財をどうするかという問題が一気に出てきます。衣類や家具だけならまだしも、通帳、印鑑、写真、思い出の品、長年使ってきた食器までありますから、「何を持っていけばいいのか」「残していいのか」「もう捨ててしまっていいのか」と手が止まることも珍しくありません。

私も、まだ室蘭に住んでいた頃、母方の祖母が老人ホームへ入所するときに家の片付けを手伝いました。もともと荷物の少ない祖母でしたが、それでも施設へ持っていける物は本当にわずか。家具などの家財道具は、ほとんど大型ごみとして処分しました。

今振り返ると、あのとき買取という選択肢をもっと知っていれば、処分の仕方も違ったかなと思います。だからこそ老人ホーム入居前の生前整理では、「とにかく実家を空にする」ことをゴールにしないのが大切です。

施設へ持っていく物、実家に残す物、売る物、処分する物。まず、この4つを親本人と一緒に決めるところから始めると、かなり進めやすくなります。

  • 老人ホームへ持っていく物の決め方
  • 実家に残す物と処分する物の分け方
  • 札幌で大量の家財を処分するときの方法
  • 家族だけで難しい場合の業者への頼み方

入居前は4つに分けて考える

老人ホーム入居前の生前整理で、持っていく物・残す物・売る物・処分する物の4つに分ける方法を示した図解

老人ホームへの引っ越しと実家の片付けを同時に考えると、やることが多すぎて混乱しやすくなります。そこで私は、最初から全部を「捨てる・捨てない」で判断せず、4つの行き先に分けて考えるのがいいと思っています。

施設へ持っていく物

最初に決めたいのが、老人ホームで実際に使う物です。衣類、下着、眼鏡、補聴器、杖、薬に関する物、洗面用品、写真、時計など、入居したその日から必要になる物を優先します。

ただし、自宅で使っている物をそのまま全部持ち込めるとは限りません。老人ホームの居室は、長年暮らした一戸建てやマンションより収納スペースが限られているケースが多いからです。

タンスを持っていこうと思っていても、施設側に収納家具が備え付けられていることがあります。テレビや冷蔵庫、電気ポットなども施設によって扱いが違います。

そのため、荷造りを始める前に「持っていける物」ではなく「実際に居室へ置ける物」を施設へ確認しておきましょう。

実家に残す物

老人ホームへ入居するからといって、実家にある物をすぐ全部処分する必要はありません。

特に入居直後は、親本人も新しい生活に慣れていない時期です。「やっぱりあの写真を持ってきてほしい」「冬物のコートが必要だった」「あの小さな棚を使いたい」と後から言われる可能性もあります。

実家をすぐ売却したり退去したりする事情がないのであれば、判断に迷う物を一時的に残す方法もあります。

ただし、家が空き家になる場合は別です。札幌では冬の積雪や水道凍結への対応も必要なので、物を残すことと住宅そのものを管理することは分けて考えてください。

売る物

まだ使える家具、家電、趣味用品、工具、ブランド品、時計、貴金属などは、捨てる前に買取できないか確認する価値があります。

すべてに値段が付くわけではありません。しかし、処分費用がかかると思っていた物を引き取ってもらえたり、複数の品物をまとめて査定してもらえたりすることがあります。

私が祖母の家を片付けたときは、そこまで考えずに大型ごみとして処分してしまいました。当時は入所準備を終わらせることばかり考えていたので仕方なかった面もありますが、今なら「捨てる前に一度だけ売れるか確認する」と思います。

処分する物

壊れた家具、古い寝具、使いかけの日用品、傷みの激しい衣類など、残す理由がなく再利用も難しい物は処分を検討します。

ここで注意したいのは、一軒分の家財を短期間に片付けようとすると、普段のごみ出しとは量がまったく違ってくることです。

札幌市では通常の家庭ごみ、大型ごみ、自己搬入、一時的に大量に出るごみなどで処理方法が異なります。家財の量を見ながら、どの方法を使うのか決めていく必要があります。

最初から「捨てる物」を探さないのがコツです。

持っていく物→残す物→売れるか確認する物→最後に処分する物、という順番にすると、大事な物まで勢いで捨てる失敗を減らせます。

まず施設の持込条件を確認する

老人ホーム入居前に、居室の広さ・備品と持込制限・最初の1週間に必要な物を確認する3ステップの図解生前整理の前に、施設の広さ・持込条件・必要な持ち物を確認しておきましょう。

生前整理を始める前にやっておきたいのが、入居する老人ホームへの確認です。ここを飛ばして片付けを始めると、必要な物まで処分したり、反対に持ち込めない家具をわざわざ残したりすることがあります。

居室の広さを確認する

可能であれば、入居前の見学時に居室の寸法まで確認しておくと安心です。

部屋全体の広さだけでなく、ベッド、収納、洗面台など備え付け設備を除いたあと、自由に使える場所がどれくらいあるのかを見ます。

家具を持ち込むなら、幅だけではなく奥行きや高さも測っておきましょう。居室には収まっても、廊下やエレベーターを通らない可能性があります。

写真を撮っておけば、実家へ戻ってから「この棚なら置けそうだな」と親と話し合う材料にもなります。

備品と持込制限を聞く

老人ホームによって、最初から用意されている物は違います。ベッド、カーテン、収納、冷蔵庫、テレビなど、何が備え付けなのか確認しておきます。

反対に、火災や転倒などの安全面から持ち込みに条件が付く物も考えられます。電気ストーブや大型家具など、判断に迷う物は事前に施設へ聞いたほうが確実です。

札幌市内の有料老人ホームでも入居条件やサービス、料金、設備は施設ごとに異なります。施設名だけで判断せず、契約内容や重要事項説明書を確認してください。

最初の1週間分を先に選ぶ

引っ越し準備では、一度にすべて決めようとすると大変です。そこで、まず「入居して最初の1週間で確実に使う物」だけ取り出してみてください。

着替え、下着、室内履き、洗面用品、眼鏡、補聴器、携帯電話、充電器、普段使う小物などです。施設から指定された持ち物があれば、それを最優先にします。

ここまで揃えば、少なくとも入居当日に困る可能性はかなり減ります。そのあとで写真や時計など、生活を落ち着かせるための物を追加していけばいいでしょう。

生前整理は親の意思を先に聞く

老人ホーム入居前の生前整理で、親の意思を確認しながら思い出の品を残すか決め、迷う物は保留箱に分ける方法の図解生前整理は親の意思を優先し、迷う物はいったん保留にしましょう。

子世代から見ると不要に見える物でも、親にとっては大事な物があります。老人ホーム入居という大きな生活の変化がある時期だからこそ、片付けの速さだけを優先しないことが大切です。

子どもの基準で捨てない

古い湯のみ、何十年も前の写真、使っていないバッグ。子どもから見ると「もういらないだろう」と感じる物でも、親には思い出があるかもしれません。

特に老人ホームへの入居は、親からすれば住み慣れた家を離れることでもあります。そのタイミングで家の物まで急に減っていけば、不安を感じる人がいても不思議ではありません。

「これは捨てるよ」ではなく、「これはホームへ持っていく?家に置いておく?」と聞いたほうが、話は進みやすいかなと思います。

本人の所有物を売却したり処分したりするときも、本人が意思を示せるうちに確認しながら進めるのが基本です。判断能力が低下しているなど事情がある場合は、家族だけで財産の処分を決めず、必要に応じて適切な相談先へ確認してください。

迷う物には保留箱を作る

片付けをしていると、「いる」「いらない」の二択では決められない物が必ず出てきます。

そんな物を一つずつ長時間考えていると作業が止まります。そこで段ボール箱を一つ用意して、「保留」と書いておく方法があります。

写真、手紙、アクセサリー、記念品など、判断に時間がかかりそうな物はいったんそこへ。処分するかどうかは後日決めれば構いません。

迷った物をその場で捨てない仕組みを作っておくだけでも、親子ともに気持ちが楽になります。

◆ 佐々木のワンポイントアドバイス

老人ホームへの入居は、親にとってかなり大きな環境変化です。片付ける側の子どもは期限が気になりますが、親は「自分の暮らしがなくなっていく」と感じることもあると思います。迷っている物まで入居前に全部決めようとせず、急がなくていい物は後回しにするくらいでちょうどいいですよ。

実家の片付けを進める順番

老人ホーム入居前の生前整理で、書類と貴重品を最優先に確認し、衣類と日用品を選び、家具と家電は最後に判断する実家の片付け手順を示した図解実家の片付けは、書類と貴重品から始めて衣類・日用品、最後に家具と家電の順で進めると安心です。

家中の物を目についたところから片付けると、必要な物と不要な物が混ざりやすくなります。特に重要書類が家具や衣類の間から出てくる家もありますから、ある程度順番を決めたほうが安心です。

書類と貴重品を最優先する

最初に探したいのは、通帳、印鑑、保険関係の書類、不動産関係の書類、年金関係の書類、介護や医療に関係する書類などです。

現金、貴金属、商品券なども別に保管しておきます。

特に注意したいのが、引き出しだけを見て安心しないこと。高齢の親が大事な物を「分かりやすい場所」に保管しているとは限りません。封筒、古いバッグ、タンス、仏壇の周辺などから大切な物が出てくることも考えられます。

大型家具を搬出したあとでは探せなくなるので、家財を動かす前に一度確認してください。

衣類と日用品を選ぶ

次は衣類です。

老人ホームへ持っていく服は、枚数だけでなく着脱しやすさも見ておくといいでしょう。施設側から名前を書くよう案内される場合もありますので、準備方法を確認します。

季節外の衣類を全部持ち込む必要があるかどうかも、施設の収納量次第です。札幌なら冬物のコートや防寒着がありますが、外出頻度や施設内の生活によって必要量は変わります。

シャンプーや洗剤、タオルなどの日用品も、施設で用意されるものと本人が準備するものを分けておきましょう。

家具と家電は最後に決める

タンス、食器棚、ダイニングテーブル、ソファ、冷蔵庫、洗濯機など、大きな物は最後に回したほうが進めやすくなります。

大きな家財は一度搬出すると元へ戻すのが大変ですし、処分にも手続きが必要になる場合があります。

また、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコンといった家電は、札幌市の通常の大型ごみとは処理方法が異なります。家の物を全部「大型ごみ」と考えないようにしてください。

分類 主な物 確認すること
施設へ持つ 衣類、眼鏡、写真、日用品 居室の広さと施設の持込条件
実家に残す 季節物、思い出品、保留品 今後も家を管理できるか
売る 家電、家具、趣味用品、貴金属 処分前に査定できるか
処分する 壊れた家具、古い寝具、不用品 札幌市の処理方法に合っているか

札幌で家財を処分する方法

札幌で老人ホーム入居前に家財を処分する際の、大型ごみ・一時多量ごみ・搬出作業・許可業者の確認方法をまとめた図解札幌で家財を処分するときは、量と品目に合った方法と適切な処理ルートを確認しましょう。

老人ホーム入居前の生前整理では、家庭から一時的に大量のごみが出ることがあります。普段のごみ出しと同じ感覚で一度に家の前へ出すのではなく、量と品目に応じた方法を選びましょう。

大型ごみで少しずつ出す

家具などを数点ずつ処分できる場合は、札幌市の大型ごみ収集を利用できる物があります。

大型ごみは事前の申し込みが必要で、品目ごとに処理手数料がかかります。通常の収集では屋内から家具を運び出してくれるわけではないため、指定された場所まで自分たちで搬出できるかも考えておく必要があります。

また、対象外となる品目もあります。処分する家具や家電ごとに確認してから申し込むと安心です。

札幌市では、大型ごみの申し込みは収集日の2週間前から受け付けています。入居日直前になって一気に申し込もうとすると予定と合わないこともあるため、処分する物が決まった段階で早めに確認しておくと進めやすくなります。

大量なら別の方法を考える

引っ越しや家の片付けなどで大量の家庭ごみが一度に出る場合は、通常のごみステーションへまとめて出す方法とは別に考える必要があります。

札幌市では、一時的に大量に出る家庭ごみについて、自分で市の処理施設へ持ち込む方法や、札幌市が案内する許可業者へ収集運搬を依頼する方法があります。

札幌市環境事業公社の家庭の一時多量ごみ収集では、2026年4月1日時点で、容積制は1立方メートル当たり6,600円、一定以上の重量となる場合は重量制で1キログラム当たり34.1円と案内されています。

ただし、これはごみの収集運搬料金です。家の中での仕分け、家具の搬出、清掃などを含む生前整理業者の作業料金とは別物なので、金額だけを単純比較しないでください。

家から運び出せるか考える

処分費だけでなく見落としやすいのが、家の中から外へ運び出す作業です。

大きなタンスを階段から下ろす、冷蔵庫を玄関まで運ぶ、何十袋もの荷物を移動するといった作業は、50代の子世代でもかなり体にきます。

私も家の片付けを経験して感じますが、「捨てるかどうかを決める作業」と「実際に運ぶ作業」は別です。前者はできても、後者まで家族だけでやるのは厳しいことがあります。

親が高齢なら、当然ですが親本人に無理をさせないことも大切です。

無許可の回収には注意する

生前整理業者、不用品回収業者、買取業者など、業者の呼び方はいろいろあります。しかし、家の片付け作業ができることと、家庭ごみを処理施設まで収集運搬できることは同じではありません。

札幌市では、一時多量ごみを含む家庭ごみの収集運搬について、許可されたルートを案内しています。

「家の物を何でも回収します」という言葉だけで決めないでください。

見積もりを取る際は、家財の仕分けや搬出を誰が行い、家庭ごみが最終的にどのような流れで処理されるのかまで確認しておくと安心です。

売れる物は処分前に確認する

老人ホーム入居前の生前整理で、家電・ブランド品・時計・貴金属・カメラ・楽器・工具などを処分前に査定する流れを示した図解売れそうな家財は、捨てる前に一度査定してから処分方法を決めましょう。

老人ホームへの生前整理では期限があるため、つい「全部捨てたほうが早い」と考えてしまいます。確かに時間だけを考えれば、そのほうが簡単なこともあります。

ただ、私には祖母の家財をほとんど大型ごみにしてしまった経験があります。今になって考えると、値段が付かなかったとしても、一度くらい買取できる物がないか確認すればよかったなと思います。

値段が付きやすい物を先に見る

比較的新しい家電、ブランド品、時計、貴金属、カメラ、楽器、工具、趣味用品などは、品物の状態や需要によって買取対象になる可能性があります。

一方で、大型家具は状態が良くても需要や搬出条件によって買い取ってもらえない場合があります。

「買ったとき高かったから売れるはず」と思い込まず、査定結果を見てから処分方法を決めるくらいがちょうどいいでしょう。

処分より査定を先にする

当たり前のようですが、一度ごみとして処分してしまえば後から査定はできません。

そのため、売れる可能性のある物は、処分日を決める前に見てもらう順番にします。買取できなければ、そのあと大型ごみなど適切な方法を選べばいいだけです。

特に一軒家では、納戸や物置から古い工具、カメラ、食器、未使用品が出てくることがあります。全部を細かく査定する必要はありませんが、明らかに価値がありそうな物まで勢いで捨てないようにしたいところです。

売れやすい家財と査定前の準備は、生前整理の買取の記事にまとめています。

◆ 佐々木のワンポイントアドバイス

祖母の家を片付けた当時の私は、「施設に入るのだから、家の物は処分しなければ」という頭になっていました。でも、本当は処分だけが選択肢ではありません。買取できる物を先に抜いておけば、処分量そのものを減らせることもあります。

家族だけで難しいときの判断

老人ホーム入居前の生前整理で、家族だけでは難しい場合に業者を検討し、見積もりの内訳と2〜3社の比較ポイントを確認する図解家族だけで難しいときは、作業内容と追加料金まで確認して複数社を比べましょう。

生前整理は、家族だけでできれば費用を抑えやすくなります。ただし、時間、体力、家財量によっては、無理に自分たちだけで終わらせないほうがいい場合もあります。

業者を検討したいケース

老人ホームの入居日まで時間がない、大型家具が多い、マンションで搬出経路が長い、遠方から何度も札幌へ通えない、といった状況なら業者へ相談する意味があります。

特に仕事をしながら親の介護や施設手続きをしている子世代にとって、丸一日を何度も片付けに使うのは簡単ではありません。

「自分でできるか」だけではなく、期限までに無理なく終えられるかで考えてみてください。

札幌の生前整理・家財整理業者へ見積もりを相談するなら、家財量が分かる段階で早めに問い合わせたほうが予定を組みやすくなります。

見積もりの内訳を見る

業者へ依頼するときは、合計金額だけを比べないほうが安心です。

仕分け、屋内からの搬出、車両、人員、清掃、買取、家電の取り扱いなど、どこまで見積もりに含まれるのかを確認します。

「追加料金が発生するのはどんな場合ですか」と聞くのも大事です。階段作業、荷物の増加、特殊な品目などで料金条件が変わるケースも考えられます。

また、買取額を差し引いた後の金額だけを見せられた場合は、作業料金そのものと買取額を分けて確認すると比べやすくなります。

2社から3社ほど比べる

家一軒分を依頼するなら、その場で即決するより複数社から見積もりを取ったほうが内容の違いが見えます。

ただし、最安価格だけで決める必要はありません。どこまで作業してくれるのか、処分品はどう扱われるのか、買取に対応しているのか、追加料金の条件は何かまで同じ条件で比べてください。

見積金額だけを見ていると、A社には搬出が含まれていてB社には含まれていない、といった違いを見落とすことがあります。

施設探しと片付けを並行する

老人ホーム探しと実家の片付けを並行し、入居日から逆算して準備を進め、施設未定なら家財を捨てすぎない流れを示した図解施設探しと片付けは並行し、入居日から逆算して必要な準備を進めましょう。

まだ老人ホームが決まっていない段階なら、実家の片付けを進めすぎないことも大切です。施設が決まらなければ、居室の広さも備品も分からないからです。

入居日から逆算して動く

施設が決まったら、まず入居日を基準に予定を書き出します。

施設へ持っていく物の確認、荷造り、家具の搬入、不用品の処分、買取査定、必要に応じた業者見積もりという順番です。

大型ごみなど予約が必要なものは早めに動きます。業者へ頼む場合も、希望日が必ず空いているとは限りません。

入居前日に家中を片付けるような予定ではなく、「入居日までに絶対必要なこと」と「入居後でもできること」を分けるのが現実的です。

施設未定なら捨てすぎない

施設によって、家具の持ち込み方や収納量は違います。

まだ候補を比較している段階でタンスや家電を全部処分してしまうと、入居先が決まったあとに買い直すことになるかもしれません。

施設探しが難航しているなら、片付けだけを先走らせず、必要な物を残しておくほうが安心です。

複数の施設を一つずつ探すのが大変な場合は、老人ホーム紹介サービスを使って入居条件や候補施設を比べる方法もあります。ただし、紹介される施設の範囲やサービス内容は運営会社によって異なるため、最終的な条件は各施設へ直接確認してください。

実家が空き家になる場合

老人ホーム入居後に実家が空き家になる場合に、重要書類や鍵を残し、札幌の水道凍結・積雪・落雪など冬の管理を確認する図解実家が空き家になるなら、重要書類の保管と札幌の冬対策まで確認しておきましょう。

親が老人ホームへ入居すると、その日から実家が空き家になることがあります。生前整理が終わっても、家そのものの問題は残ります。

必要な物まで空にしない

実家を当面残すのであれば、権利関係の書類、設備の説明書、修繕記録、固定資産税関係の書類、鍵などは分かる場所へまとめておきます。

電気、水道、暖房などをどうするのかも確認が必要です。

家を売るのか、貸すのか、そのまま持つのか決まっていないなら、後の判断に必要そうな書類まで捨てないようにしてください。

札幌は冬の管理も考える

札幌の実家で特に気をつけたいのが冬です。

親が住んでいたときは毎日暖房を使い、水道も使っていた家が、老人ホーム入居後は突然無人になります。すると水道凍結、積雪、落雪など、住んでいたときとは違う心配が出てきます。

水抜きの方法は住宅設備によって異なるので、家ごとの設備説明書などを確認してください。「暖房を止めれば終わり」と単純には考えないほうが安心です。

老人ホーム入居前の生前整理と、入居後の空き家管理は一続きの問題。片付けが終わった段階で、誰が鍵を持ち、誰が冬に家を見るのかまで家族で決めておきたいところです。

老人ホーム入居日が、実家問題の終了日になるわけではありません。

家を残す場合は、家財の片付けと同時に、水道、雪、郵便物、鍵、設備、今後の売却予定なども確認しておくと、その後がかなり楽になります。

入居前に家族で決めること

老人ホーム入居前に家族で、親が残したい物を確認し、施設の持込条件を確かめ、入居後に続ける片付けを決める流れの図解入居前は、親の希望・施設の持込条件・入居後に続ける作業を家族で確認しておきましょう。

ここまで見てきた内容を、実際の動き方に落とし込みます。老人ホーム入居の話が具体的になったら、次の順番で進めると迷いにくくなります。

親と残したい物を話す

まずは家の片付けではなく、親の希望を聞きます。

施設へ絶対に持っていきたい物は何か。実家に残してほしい物はあるか。子どもに渡したい物はあるか。処分して構わない物はどれか。

全部を細かく聞く必要はありません。少なくとも「勝手に捨ててほしくない物」だけでも確認しておくと、後悔を減らせます。

施設側へ持ち物を確認する

次に、老人ホーム側へ居室設備や持ち込み条件を確認します。

家具を持ち込めるのか、テレビや冷蔵庫はどうするのか、衣類は何枚くらい必要か、名前付けが必要か。聞きたいことをメモしてまとめて確認すると効率的です。

入居後にやる作業を残す

賃貸住宅の退去など明確な期限がある場合を除き、実家全部を入居日までに片付ける必要はありません。

親の生活用品を優先し、それ以外の部屋は入居後に作業する方法もあります。

親が新しい生活に慣れたあと、「あれを持ってきて」と言われることもあるでしょう。少し時間を置くことで、本人も残す物と手放す物を判断しやすくなるかもしれません。

◆ 佐々木のワンポイントアドバイス

子世代は「入居日までに全部終わらせよう」と思いがちですが、実家をすぐ明け渡す事情がなければ、そこまで急がなくてもいいと思います。まず親が施設で暮らし始められる状態を作る。そのあと残った家財を片付ける。二段階に分けるだけでも負担はかなり違います。

入居前の生前整理チェック

最後に、実際に動くときの確認項目をまとめます。紙に書き出して、終わったものから確認していくと抜けを減らせます。

時期 やること
施設決定前 親が残したい物と持っていきたい物を聞く
施設決定後 居室サイズ、備品、持込条件を確認する
片付け開始 通帳、印鑑、重要書類、貴重品を先に確認する
仕分け 持っていく、残す、売る、処分するの4つに分ける
処分前 売れそうな家財を買取査定に出すか検討する
処分 大型ごみ、一時多量ごみなど適切な方法を選ぶ
搬出困難 家族で無理なら業者から見積もりを取る
入居後 残った家財と空き家の管理方法を決める

老人ホーム入居前のFAQ

老人ホームへの生前整理で、子世代からよく出てきそうな疑問をまとめます。

老人ホームの生前整理に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 老人ホーム入居前に実家を全部片付ける必要がありますか?

A. 必ずしも入居前に全部片付ける必要はありません。賃貸住宅の退去や売却など期限がある場合は別ですが、実家を当面残せるなら、まず施設で必要な物を選び、判断に迷う物は残しておく方法があります。入居後、親本人の希望を改めて確認しながら片付けてもいいでしょう。

Q2. 老人ホームには家具を持っていけますか?

A. 施設によって異なります。家具を持ち込める施設でも、居室の広さや搬入経路によって置けない場合があります。備え付けの収納や家具があることもあるため、処分する前に居室設備と持込条件を施設へ確認してください。

Q3. 親が捨てたがらない場合はどうすればいいですか?

A. 無理に全部決めてもらうより、施設へ持つ物、残す物、保留する物に分けてみてください。長年持っていた物には本人なりの思いがあります。入居期限に直接関係しない物なら、しばらく実家に残して後から決める方法もあります。

Q4. 家財は全部不用品回収業者へ頼んでもいいですか?

A. 業者へ依頼する場合は、仕分けや搬出作業と家庭ごみの収集運搬を分けて確認してください。札幌市では家庭から一時的に大量に出るごみについて処理ルートを案内しています。「何でも回収」という言葉だけで決めず、どのように処理されるのか見積もり時に確認することが大切です。

Q5. 生前整理業者はいつ頃探せばいいですか?

A. 入居日が決まり、家族だけでは搬出が難しそうだと分かった段階で早めに見積もりを取ると進めやすくなります。家財量、部屋数、搬出経路、希望日などによって作業条件が変わるため、入居直前まで待つより余裕を持って相談したほうが比較もしやすくなります。

まとめ

老人ホーム入居前の生前整理で一番大切なのは、実家を空っぽにすることではありません。

施設へ持っていく物、実家に残す物、売る物、処分する物の4つに分け、親本人の希望を確認しながら進めること。これが基本になります。

  • 施設の居室と持込条件を先に確認する
  • 通帳や重要書類、貴重品は家財搬出より先に探す
  • 迷う物は保留して無理に処分しない
  • 売れそうな物は捨てる前に査定を検討する
  • 大量の家財は札幌市の処理方法を確認する
  • 家族だけで搬出できないなら早めに業者へ相談する
  • 実家を残すなら入居後の空き家管理まで考える

老人ホーム入居は、親の暮らしが大きく変わる節目です。同時に、子世代にとっても実家のこれからを考え始めるタイミングになります。

全部を一日で決める必要はありません。まずは親が新しい場所で困らず暮らせる物を選ぶ。そのうえで、実家に残った家財をどうするか考えていく。この順番なら、気持ちの面でも作業の面でも進めやすいかなと思います。

そして期限が迫っている、大型家具を運べない、家族だけでは何日かかるか分からないという状態なら、無理をせず業者へ見積もりを取るのも選択肢です。親の新しい生活を整えることを最優先にして、実家の片付けはできるところから進めていきましょう。