こんにちは、親の老後と実家ナビの佐々木です。

私は約2年前、母から「終活の手伝いをしてほしい」と言われ、実家の荷物を一緒に片付けました。母は物をため込むほうだったので、最初に必要だったのは、どんどん捨てることではありませんでした。

本を1冊手に取っても、「これはもう読まないだろう」と私が思う一方で、母には残しておきたい理由がある。写真や書類が荷物の中から出てくれば、そこで手が止まります。実際にやってみると、生前整理は断捨離のように物の数を減らすだけの作業ではないと感じました。

親の生前整理で最初にやることは、捨てることではなく、親本人に「何を残したいか」を聞くことです。そのうえで、残す物・手放す物・いったん保留する物に分け、小さな場所から進める。それが私の経験からも無理の少ない進め方かなと思います。

この記事では、実家の片付けを自分で進めた経験も交えながら、親との生前整理でやることと順番、札幌での処分方法、自分たちだけでは難しくなった場合の考え方までお伝えします。

  • 親の生前整理を何から始めるか
  • 生前整理でやること7項目と順番
  • 自分で片付ける場合の注意点
  • 業者への依頼を考えるタイミング

生前整理は何から始める?

生前整理を始める前に親の希望を聞き、子どもだけで判断せず小さな場所から進める手順を示した図解生前整理は、まず親の希望を聞くことから始めます。

生前整理を始めようとすると、押し入れ、家具、本、衣類、食器など、目の前の物量に圧倒されがちです。ただ、最初に手を付けるべきなのは物ではなく、親との話し合いだと私は思っています。

最初に親の希望を聞く

子どもから見ると使っていない物でも、親には残している理由があります。誰からもらった物なのか、購入したときに高価だったのか、思い出があるのか。外から見ただけでは分からないことが結構あります。

私が母の荷物を片付けたときも、本が大量にありました。私は当初、かなり処分するつもりだったのですが、母に聞くとお気に入りの本があり、結局その一部は残しています。

子どもにとって不要な物と、親にとって不要な物は同じではありません。

「これ、まだ取っておきたい?」「今後使う予定はある?」と一つずつ聞くのは時間がかかります。でも、元気なうちだからこそ聞けることでもあります。

生前整理の大前提

親の持ち物を、子どもだけの判断で処分しないこと。処分を急ぐより、本人の希望や思い入れを確認するほうを優先すると、あとで家族が後悔しにくくなります。

最初は小さな場所にする

いきなり物置や一軒家全体から始めると、終わりが見えません。最初は引き出し一段、本棚一つ、食器棚の一段といった、数時間でも区切りがつく場所から始めるほうが進めやすいです。

特に、写真や手紙が大量にある場所は後回しでも構いません。思い出の品が出るたびに会話が始まり、作業が止まるからです。私も想定していた時間をかなり超えました。

まずは判断しやすい日用品から始めて、「今日はここまで」と終われる範囲を決めておく。これだけでも親子とも疲れにくくなります。

生前整理でやること7項目

生前整理でやること7項目を、親の希望確認、重要品の確認、仕分け、思い出品、査定、札幌市での処分、業者依頼の順に示した図解生前整理は7つの手順に分けると進めやすくなります。

親と生前整理をするときは、やみくもに捨て始めるより、やることを順番に分けたほうが進みます。私なら、次の7項目で進めます。

親の希望を確認する

まず確認したいのは、「残しておきたい物」「処分して構わない物」「家族に渡したい物」です。

私の場合は母に、自分へ残してほしい物だけでなく、母から見た孫、つまり私の子どもたちへ引き継いでほしい物についても聞きました。今すぐ必要になる情報ではありません。それでも、将来その時が来たとき、判断材料が残っているだけでかなり違うと思っています。

話した内容は記憶だけに頼らず、ノートに残しておくと安心です。市販されているエンディングノートや終活ノートを利用する方法もあります。

ただし、エンディングノートと法律上の遺言は別物です。相続や財産の分け方について法的な効力が必要になる内容は、必要に応じて弁護士や司法書士などへ相談してください。

重要品を先に見つける

次に行いたいのが、捨ててはいけない物の確認です。

実家を片付けていると、書類の束や古い封筒の間に、大切な物が混ざっている場合があります。私が母の荷物を片付けたときも、写真や重要書類が他の荷物と一緒になっていました。

現金や通帳は母がまとめてくれていたので助かりましたが、何も聞かずに紙類をまとめて処分していたら、必要な物まで捨てていた可能性があります。

通帳、印鑑、保険関係の書類、不動産関係の書類、年金関係の書類、契約書、写真などは、片付けを始める前に別の場所へ避けておくと安心です。

見つけた書類をまとめるなら、A4サイズの書類ファイルとラベルシールがあると、種類ごとに分けやすくなります。

残す物と手放す物を分ける

仕分けでは、「残す」「手放す」の二択にしないほうが進みます。

おすすめしたいのは、残す物・手放す物・保留する物の3つに分ける方法です。判断できない物をその場で無理に決める必要はありません。

親が迷っているのに「使っていないから捨てよう」と急かしてしまうと、生前整理そのものを嫌がる原因にもなります。いったん保留箱へ入れ、数か月後にもう一度見直す方法でも十分です。

◆ 佐々木のワンポイントアドバイス

私自身、母の本を全部処分しようとしていました。でも本人に聞いてみると、残したい本がありました。迷う物は親に聞く。それでも決められないなら保留。このくらいのペースでいいと思います。

思い出の品を別に分ける

写真、手紙、記念品、子どもの頃の作品などは、一般の生活用品とは分けて扱ったほうがいいです。

思い出の品が出てくると、「これは誰と写っている写真だろう」「この人は誰だろう」という話になり、片付けの手が止まります。でも、これは無駄な時間ではありません。

親が元気なうちなら、写真に写っている人や品物の由来を聞けます。亡くなったあとでは、家族がどれだけ考えても分からないことがあります。

そこで、思い出の品は専用の箱へ移し、通常の片付けとは別の日に見る方法が便利です。処分作業と昔話を同時にやらないだけでも、かなり進めやすくなります。

売れそうな物を査定する

生前整理では、捨てる前に「売れる可能性がないか」を一度考えておきたいところです。

私が実際に母の家を片付けたときは、売れそうだと思える物は意外に少なかったです。家具や家電は使い込んでいましたし、アクセサリーや趣味用品も多くありませんでした。

未使用の贈答用タオルはリサイクルショップへ持ち込むことも考えましたが、母から「まだ使うかもしれない」と言われ、そのまま残しました。

一方で、あとになって少し後悔したのが食器です。母から聞くと、購入した当時は高価だった物もありました。「捨てる前に査定だけでもしてもらえばよかったな」と今でも思います。

価値が分からない物は、処分する前に査定してから判断する。査定額に納得できなければ売らなければいいので、この順番のほうが後悔は少ないでしょう。

査定に出したい物の見分け方は、生前整理の買取で損しないポイントで詳しく書いています。

札幌市の方法で処分する

手放す物が決まったら、札幌市の分別方法に合わせて処分します。通常の家庭ごみ、大型ごみ、自分で処理施設へ持ち込む方法では手続きが異なります。

家具など指定ごみ袋に入らない物は、大型ごみになる場合があります。札幌市の大型ごみは事前申込みが必要で、通常の収集では家の中から運び出してくれるサービスではありません。

また、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコンなどは通常の大型ごみとは別の処分方法になります。品目ごとに確認してください。

最新の申込方法や対象品は、札幌市「大型ごみ」で確認できます。

難しい家財は業者を検討する

最後は、自分たちで運び出すのが難しい物をどうするかです。

大きな家具が多い、階段しかない、遠方に住んでいる、仕事や介護で時間を取れないといった場合、全部を家族だけでやろうとするとかなり負担になります。

生前整理業者や家財の片付けを扱う業者へ相談するのは、「自分でできなかったから失敗」という話ではありません。自分たちで判断しやすい物だけ片付け、体力が必要な家財や大量の荷物だけ依頼する方法もあります。

札幌で相談先を探す場合は、札幌の生前整理業者を比較した記事も参考にしてください。

私が考える進めやすい順番

親の希望を確認する → 重要品を避ける → 残す・手放す・保留に分ける → 思い出の品を分ける → 売れそうな物を査定する → 自分で処分できる物を出す → 難しい家財だけ業者へ相談する、という流れです。

生前整理を自分で進める手順

生前整理を自分で進める4つの手順として、片付ける範囲の決定、時間の確保、作業道具の準備、家族への共有を示した図解生前整理は、範囲・時間・道具・家族共有の順で進めると負担を減らせます。

生前整理を自分で行う場合、必要なのは気合いより段取りです。特に実家一軒となると、数時間で終わる仕事ではありません。

片付ける範囲を先に決める

「今日は実家を片付けよう」では範囲が広すぎます。「今日は本棚」「今日は台所の引き出し二つ」というように、終わりが見える単位にします。

親が高齢の場合、一緒に何時間も作業すると疲れてしまいます。物を運ぶのは子ども、残すかどうかの判断は親というように役割を分けてもいいでしょう。

一日で家全体を終わらせる必要はありません。むしろ、一度に大量に進めようとすると親子とも嫌になってしまいます。

時間は多めに確保する

私が母の荷物を片付けたとき、一番の誤算は作業時間でした。

荷物を袋に入れて運ぶだけなら、それほど時間はかかりません。しかし実際には、本を開く、書類を見る、母に聞く、写真を見る、また迷う。この繰り返しです。

そのため、親の生前整理を本格的に手伝う日は、できれば一日予定を空けておいたほうがいいと思います。午前中だけのつもりが午後まで延びることも十分あります。

作業道具を準備する

長年動かしていない家具の裏は、想像以上に汚れている場合があります。

母の家にあった古いカラーボックスも、動かしてみると裏側にカビやほこりがあり、解体するだけでも手間がかかりました。

軍手だけでなく、状況に応じてマスクや掃除用品を用意しておくと安心です。袋が破れると作業が増えるため、厚手の作業用手袋や大容量のごみ袋も準備しておくと使いやすいでしょう。

重い家具を一人で無理に動かすのは危険です。持ち上げられない物は、その場で止めて家族や業者に頼んでください。

家族にも進み具合を伝える

兄弟姉妹がいる場合は、片付けをしている事実と、親から聞いた内容を共有しておいたほうがいいです。

「自分は聞いていない」「それは自分が欲しかった」という話になると、片付けそのものより家族間の問題が大きくなります。

特に、形見として渡したい物や家族に引き継ぎたい物は、親本人から希望を聞いておくことが大切です。高価な物や相続に関係する財産については、片付けの延長で安易に分けず、必要に応じて専門家へ確認してください。

札幌で自分で処分する方法

札幌で生前整理の不用品を自分で処分する方法を、通常ごみ、大型ごみ、処理施設への自己搬入、大量ごみへの対応に分けて示した図解札幌で不用品を自分で処分する主な方法を、4つに分けて整理した図解です。

生前整理を自分でする場合、札幌では通常のごみ収集、大型ごみ、自分で処理施設へ運ぶ方法などがあります。物量と車の有無で選び方が変わります。

通常収集は少量ずつ出す

燃やせるごみ、燃やせないごみ、びん・缶・ペットボトルなど、普段の家庭ごみとして処分できる物は、札幌市の分別ルールに従って少しずつ出せます。

生前整理では一度に大量のごみが出やすいため、通常のごみステーションへ一気に出すのではなく、収集日と量を確認しながら進める必要があります。

「全部袋に入れれば終わり」ではなく、売る物、資源として出せる物、大型ごみなどを先に分けておくと、結果として処分量を減らせることもあります。

大型ごみは搬出も考える

タンスや机などは大型ごみとして出せる場合がありますが、通常は家の中から指定場所まで自分で運び出さなければなりません。

ここは高齢の親だけでは難しいところです。大型家具を階段から下ろす必要がある家では、無理をしないほうがいいでしょう。

分解できる家具でも、長年使った物はネジが固まっていたり、板が傷んでいたりします。私もカラーボックスをばらす作業で思った以上に時間を使いました。

処理施設へ自分で運ぶ

私の場合はワンボックスカーを持っていたので、母の家から出たごみを車へ積み、駒岡の処理施設へ何度か運びました。

一度では載せきれず、往復しています。その経験から感じたのは、自分で片付ければ無料になるわけではないということです。

札幌市の処理施設へ家庭ごみを自己搬入する場合、排出者本人が持ち込み、処理手数料を重量に応じて支払います。2026年9月時点の札幌市の案内では、清掃工場、破砕工場、埋立処理場は原則10kgにつき210円です。受け入れる品目や施設が異なるため、持ち込む前に確認してください。

最新の料金、受入時間、搬入先については、札幌市「家庭ごみの自己搬入」で確認できます。

◆ 佐々木のワンポイントアドバイス

ワンボックスカーがあった私は自分で運べましたが、それでも何往復か必要でした。車が小さい、運転できる人がいない、重い家具が多いという家庭なら、処分費だけでなく時間と体力まで含めて考えたほうがいいですよ。

大量なら別の方法も考える

実家一軒分のように大量のごみが出ると、通常のごみ収集や自家用車での運搬だけでは対応しきれない場合があります。

札幌市では、引っ越しや片付けなどで一時的に大量の家庭ごみが出る場合、札幌市環境事業公社による有料収集という方法もあります。ただし、家の中の仕分けや片付けを全部行ってくれるサービスとは別です。

生前整理業者へ依頼する場合も、「部屋の中の仕分け」「家具の搬出」「買取」「清掃」「家庭ごみの収集運搬」のどこまで対応するのかを分けて確認しておく必要があります。

買取は捨てる前に考える

生前整理で買取を考える順番を、売れる物は限られること、価値が不明な物は親に聞くこと、査定してから処分を決めることの3点で示した図解生前整理の買取は、捨てる前に親へ確認し、査定してから判断するのが安心です。

生前整理では、「古いから売れないだろう」と思って処分してしまう物もあります。ただ、親本人しか価値を知らない物もあるため、順番には注意したいところです。

売れる物は多いとは限らない

実際に母の家を片付けた印象では、買取へ回せそうな物はそれほど多くありませんでした。

長年使った家具や家電、普段使いの食器などが中心だったからです。生前整理を始めると「買取で処分費をかなりまかなえるのでは」と期待する人もいるかもしれませんが、品物の状態や需要によって結果は変わります。

買取金額を前提に予算を組むより、「値段が付けば処分費の足しになる」くらいで考えておくほうが現実的でしょう。

価値が不明なら親に聞く

見た目が普通の食器でも、購入当時は高価だったという場合があります。

私が母の食器を処分したあと、「あれは買ったとき結構高かったんだよ」と聞きました。その時点ではもう戻せません。

ブランド食器、未使用の贈答品、アクセサリー、趣味の道具、時計、骨董品など、子ども側では価値を判断できない物は、親に由来を聞いてから査定を考えたほうがいいと思います。

査定してから処分を決める

迷ったら、売却を決める前に査定だけ受ける方法があります。

ただし、査定額だけで判断する必要はありません。本人に思い入れがあり、まだ残しておきたいのであれば、無理に売らないことです。

生前整理では金銭的な価値だけでなく、親にとっての価値もあります。ここを子どもの都合だけで決めないことが大切です。

家族で進めるときの注意点

生前整理を家族で進める際の注意点として、勝手に捨てないこと、兄弟姉妹で共有すること、希望や重要品を記録に残すことを示した図解生前整理は、家族で確認・共有・記録しながら進めることが大切です。

生前整理は物の片付けに見えますが、実際には親子や兄弟姉妹の考え方が表に出やすい場面でもあります。だからこそ、物より先に話しておきたいことがあります。

勝手に捨てない

一番避けたいのは、親が留守の間に子どもが大量に捨ててしまうことです。

片付いた部屋を見れば子どもはすっきりするかもしれません。しかし親からすると、「自分の物を勝手に捨てられた」と感じる可能性があります。

その後、終活の話自体を拒否されてしまっては逆効果です。安全上すぐ対応が必要な物を除けば、本人の確認を取りながら進めるのが基本だと思います。

兄弟姉妹で共有する

兄弟姉妹がいるなら、「誰が何をもらうか」についても、親が話せるうちに確認しておきたいところです。

私も母に、私や私の子どもへ引き継いでほしい物を聞いています。この話をしたことで、将来荷物を片付けるときの迷いは多少減るはずです。

ただし、価値の高い財産や相続に関係する内容は、単なる形見分けとは話が異なります。家族だけで判断すると問題になる可能性がある場合は、弁護士、司法書士、税理士など適切な専門家へ相談してください。

記録を残しておく

親と話した内容は、できるだけ記録に残すことをおすすめします。

「これは捨てていい」「これは孫へ渡してほしい」と一度聞いていても、数年後に記憶が曖昧になることがあります。

ノートへ書く、箱に付箋を貼る、本人の了解を得たうえで写真を撮って記録するなど、家庭に合った方法で十分です。

残しておきたいメモの例

残してほしい物、処分してよい物、家族へ渡したい物、貴重品や重要書類の保管場所、契約しているサービス、本人が気にしている物などを書いておくと、将来の確認がしやすくなります。

業者へ頼む目安を考える

生前整理で業者へ依頼する目安を、自力が難しいケース、見積もり内容、複数社比較、料金が変わる条件に分けて示した図解生前整理を業者へ頼むときは、作業範囲と見積もり条件をそろえて比較することが大切です。

すべて自分で片付けるか、全部業者へ頼むかの二択ではありません。家族でできる部分と、任せたほうがいい部分を分ける考え方もあります。

自力が難しいケース

私なら、大型家具が多い、階段からの搬出が必要、物量が多すぎる、遠方に住んでいる、仕事で時間を確保できない、親子だけでは話が進まない、といった状況なら業者への相談を考えます。

親が亡くなってから大量の荷物に向き合うより、意思疎通ができるうちに少しずつ減らせれば、将来の負担も抑えやすくなります。

一方、自分たちで十分できる量なら、無理に業者へ依頼する必要はありません。費用と時間、体力のバランスで決めるのがいいでしょう。

見積もりの中身を確認する

業者へ相談するときは、総額だけを見るのではなく、何が含まれている金額なのかを確認します。

仕分け、搬出、清掃、買取、家電の処分などは、業者によって対応範囲が異なります。追加料金が発生する条件も確認しておきたいところです。

また、「生前整理を頼めること」と「家庭ごみを適切に収集運搬できること」は別の話です。家庭ごみをどのような方法で処理するのかも、見積もり時に確認してください。

複数社を同条件で比べる

費用を比べるなら、できれば同じ家、同じ物量、同じ作業範囲で複数社へ見積もりを依頼したほうが比較しやすくなります。

一社は清掃込み、もう一社は搬出だけでは、金額だけを並べても意味がありません。

特に実家一軒分になると作業量が大きいため、「どこまでやってくれるのか」「追加料金はどんな場合に発生するのか」「売れる物があった場合はどう扱うのか」まで聞いておくと安心です。

料金は家ごとに変わります

生前整理や家財片付けの費用は、物量、作業人数、階段や搬出経路、車両を止める場所、処分する品目、清掃範囲、買取の有無などで変わります。間取りだけで最終金額が決まるとは限らないため、実際の見積もりで確認してください。札幌で公開されている間取り別の料金目安は、札幌の生前整理費用相場でまとめています。

生前整理チェックリスト

ここまでの内容を、実際に動くときのチェックリストにまとめます。一度に全部終わらせる必要はありません。できた項目から少しずつ進めてください。

確認項目 やること ポイント
親の希望 残す物・手放す物を聞く 子どもだけで決めない
重要品 通帳・書類・写真などを確認 処分品と先に分ける
仕分け 残す・手放す・保留に分ける 迷う物は急いで決めない
思い出品 写真や手紙を別にする 通常の片付けと分ける
買取 価値が不明な物を査定する 査定前に捨てない
処分 札幌市の方法を確認する 品目ごとのルールを見る
業者 自力で難しい作業を相談する 作業範囲と料金を確認する

生前整理の疑問を解消

最後に、親の生前整理を始めるときに出てきやすい疑問へ、私の経験も踏まえて答えます。

生前整理に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 生前整理は何から始めればいいですか?

A. 最初は物を捨てるのではなく、親本人に「残したい物」「処分してよい物」「家族へ渡したい物」を聞くところから始めるのがおすすめです。そのあと、引き出し一段や本棚一つなど、小さな範囲から片付けると続けやすくなります。

Q2. 親が物を捨てたがらない場合はどうしますか?

A. 無理に捨てず、「保留」を作る方法があります。今すぐ決められない物はいったん残し、時間を置いて見直します。子どもには不要に見えても、親には思い入れがある場合があります。本人の理由を聞くところから始めてみてください。

Q3. 生前整理は自分でできますか?

A. 荷物が少なく、家族で仕分けや搬出ができるなら自分でも進められます。ただ、大型家具が多い、階段から運べない、遠方に住んでいる、時間が取れないといった場合は、一部だけ業者へ任せる方法もあります。全部を自力で終わらせる必要はありません。

Q4. 売れそうな物は先に処分してもいいですか?

A. 価値が分からない物は、処分する前に親へ確認し、必要なら査定してから決めたほうが安心です。私自身、母が購入した当時は高価だった食器を処分したあと、査定だけでも受ければよかったと感じました。売るかどうかは査定後に決めても遅くありません。

Q5. 生前整理は何日くらいかかりますか?

A. 家の広さや物量、親が判断する時間によって大きく変わるため、一律には言えません。私の場合も、写真や本、重要書類の確認で想定以上に時間がかかりました。少なくとも本格的に片付ける日は半日程度で考えず、一日予定を空けておくくらいの余裕があると進めやすいです。

生前整理は親と小さく始める

親の生前整理は、大量の物を短期間で捨てることが目的ではありません。

私が母の荷物を片付けて一番感じたのは、親が話せるうちに聞いておくことの大切さでした。

本を残すかどうか。食器に価値があるのか。写真に写っているのは誰なのか。誰に引き継いでほしい物なのか。こうしたことは、親本人に聞かなければ分かりません。

だから、まず親の希望を聞き、重要な物を避け、残す・手放す・保留に分ける。そのあとで査定や処分へ進む。自分たちだけでは難しい家具や大量の家財が残ったら、その部分だけ業者へ相談すればいいと思います。

生前整理を始める日に、実家を空っぽにする必要はありません。引き出し一段でも、本棚一つでも十分です。

親が元気な今だから聞けることを、一つずつ聞いておく。それが、将来あなた自身が実家を片付けるときの負担を減らす準備にもなるはずです。